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立ち枯れ像

虚血性大腸炎の特徴的なHE像と言えば国試的にも「立ち枯れ像」。英語ではなんというのか、、、1時間くらいHistology for Pathologistsやロビンス読んだり、PubMed引いたり、ググったりしたが、どうしてもわからないので、臨床病理部にある10㎝はあろうかという消化管病理の英語の教科書を調べても出てこず、、、もうこれはアライ先生にお伺いするしかないのか…とウダウダしていたら、後期研修医のクマ先生が「あ、最近見ました」といって、出してきた本が、「外科病理(もちろん日本語)」。…私の検索能力って、一体…?と疑問が出てくるものの、それはさておき、ghost-like appearance と確かに書いてある。しかし、PubMedで+ischemia とか、+colitis とか入れても出てこないし、ググルで出てくるのは3件、しかも日本人論文のみ…。正解は、英語圏内の人はこの呼び名を知らない、ってこと?というか、こんなに一所懸命に腸炎をみない、ってことかな~?

by uchinadap | 2016-10-04 19:36 | 病理 | Comments(2)

Commented by てふちゃん at 2016-10-24 17:11 x
虚血性大腸炎ないし虚血性腸炎のときの「立ち枯れ像」は英語でこれという決まり文句はないようです。英語でかかれた消化管病理の教科書には「立ち枯れ像」の組織像を示す写真の説明に、withered crypt, atrophic crypt, so-called 'ghost outlines' of crypt などいくつかの表現がされています。英語圏の人も虚血性大腸炎にはなりますので、教科書に図入りで説明があります。「立枯れ」は草木が立ったまま枯れる意味ですので、欧米人には消化管の陰窩の変性を草木に例える視点に乏しいのかもしれません。しかし、cobblestoneやhoneycombingなどの表現は欧米から発せられたものであり、どちらが優秀かということではなく、異なる文化を背景に人は想像力を発揮するということなんでしょうね。
Commented by uchinadap at 2016-10-24 20:52
> てふちゃん先生
ありがとうございます!立ち枯れの言葉そのものを探す、という方法が間違っていたんですね。確かに文化の違いかもしれません。ドイツとかフランスとかのヨーロッパの人たちの例えはどうなのか…?も気になるところですね。